「田口の部屋」カテゴリーアーカイブ

ブログ(仮)から名称が変わりました

田口ノート-姿勢編-

前回の呼吸編に引き続き、今回は姿勢編です。

そもそも、何故か全4回という長編になろうとしている田口ノートを書き始めようと思った最大のきっかけは、去年の海城合宿で猫背の中学生が多いことに危機意識を抱き、自分含め海城バド部全体の姿勢をより良いものにしていきたい、というものでした。サッカーの長友選手も嘆いています→これ

今回の投稿では主に猫背の改善策のみにしようと思います。(O脚X脚の話もしようかと思ったけど止めました)

まず猫背の人の写真を見てもらいましょう。

図:偉人、正岡子規

失礼な気もしますが、有名でかつわかりやすい写真なので。

この正岡子規の写真を見ると、背中が丸まっていて頭の位置が背骨よりかなり前に出ていて、あごの首の角度が120度くらいと、かなりの鈍角になっています。

この姿勢では首や肩に頭の重さの負荷が大きくかかるので、かなりこりそうです。またあごも上がっているので鼻呼吸もしづらいと思われます。

おそらく普段の姿勢がこの正岡子規の写真みたいになっている人も少なくないはずです。猫背の人は次の2点を意識しましょう。

  • 肩甲骨を寄せる
  • あごを引く

スマホやパソコンを操作する際には腕が肩より前に出ていることが多く、その姿勢のままを維持していまうと肩甲骨が凝り固まって腕の可動域が狭まります。ラケットのスイング速度にも悪影響をもたらすでしょう。ですので、普段から左右の肩甲骨を背中で寄せる意識を持つと以前より良い姿勢が保ちやすくなると思われます。

また、あごが上がっている(≒顔が前に出ている)状態も鼻呼吸のしやすさに悪影響をもたらします。しっかりとあごを引いて、舌がしっかりと上あごにくっついている状態を維持すると良さそうです。

肩より上の話ばかりしてきましたが、立ち姿勢が猫背の人は足の裏の重心の位置をかかと寄りに、座り姿勢は骨盤を立てるように(お尻の下に手を挟んで背もたれに寄っかかった状態から上半身を起こしていくと骨盤が立っていくのがわかると思います)座るとより良い姿勢を保ちやすくなります。座り姿勢の理想はこのサイトを見てください→リンク先

その他にも姿勢を良くするための方法としてこまめに運動する、というのもあります。理想的には1時間おきに6分以上の運動を行うべきだそうです。中高生ならば休み時間おきに教室を出て(屋外に出ればなお良い)、学生・社会人ならば上手く運動のための時間を自己管理するのが良いです。

では休み時間にどんな運動をするべきか、ということですけど、ウォーキングやジョギングなどが有力だと思いますが、田口の部屋の過去の投稿にはこんなのもあります→ストレッチについて

姿勢を良くするためのエッセンスが積み込まれたストレッチが多く、最近田口はこのストレッチを行う頻度を増やしています。

 

以上で、姿勢の話を終わります。次回は睡眠についての話をします。よろしくお願いします。

 

参考文献:
石井直方「カラダが変わる!姿勢の科学」
伊藤和磨「アゴを引けば身体が変わる」
ZERO GYM「超姿勢力」
高橋大智「姿勢を変えれば9割のスポーツが伸びる」
マイク・ダウ 坂東智子訳「脳が冴える最高の習慣術」

田口ノート-呼吸編-

今年に入ってからAmazon Kindle で電子書籍をポチりまくる遊びを覚えてしまって、2週間で1万円飛びました。

しかしおかげで、バドミントンひいては日常生活をより大いに向上させるためのアイデアを手に入れることができました。

そのアイデアの一端を「田口ノート」と称して呼吸編、姿勢編、睡眠編、精神編の全4回の投稿で紹介できればと考えています。
(食事に関してはこれこれに書いたことを継続しております。それらを書いた頃から比べ現在体重は-3kg、体脂肪率は-2ポイントです。未読の方はご一読ください!)

で、今回は呼吸編です。最初は姿勢や睡眠の話をしようと考えていたのですが、そのどちらの書籍でも呼吸の話題が登場するので、呼吸専門の書籍も購入したところ、個人的に驚く話が多かったので、是非いち早く紹介しなければ、と使命感に駆られてしまったのです。

今回の投稿で伝えたいことは以下の2つです。

①口で呼吸するな、鼻呼吸こそ正義!

②呼吸量は少ない方がいい!

 

どういうことが順番に見ていきます。

①の「口で呼吸するな、鼻呼吸こそ正義!」は文字通り、口呼吸より鼻呼吸の方が数多くのメリット(ウィルスや細菌の脅威の軽減、パフォーマンスの向上、いびきの防止、口臭の予防etc…)があるので常に鼻呼吸する習慣を身に着けましょうということです。

多くのトップアスリートは日常生活では基本的に鼻呼吸だそうです。小さい頃から鼻呼吸か口呼吸かで顔の骨格まで変わってくるのだとか(読者の中で小さい頃から歯並びが悪い人は口呼吸じゃないですか?)。

寝ているときも当然鼻呼吸が望ましいですが、ついつい口が開いてしまう…という人もいるかと思いますが、口をテープで貼るという方法があります。田口も実践しました。

図:口テープして就寝前の田口

口にアンダーラップ被せてサージカルテープで貼ってます。1週間ほど続けていますが問題なく眠ることができています。2ヶ月ほど続ければ就寝中の口呼吸なくなるそうです。

運動中も鼻呼吸にすべきです。例えばマラソンで選手が苦しそうにしていると、実況や解説の人が「この選手は苦しくなって口が開いてきましたね」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、長距離走では基本的に鼻呼吸です。42kmを2時間ちょっとで走っている人たちがずっと鼻呼吸を続けられるので、我々もバドミントンのプレー中は鼻呼吸を取り入れたほうが良いです。

逆に鼻呼吸では苦しく口で息をゼーゼーするくらいの運動はオーバーペースなのでペースを落としましょう。自身のペース管理のしやすさの点でも鼻呼吸は優秀です。

次に②の「呼吸量は少ない方がいい!」ですが、まずBOLTスコアチェックというのをしてみましょう。やり方は、

  1. 鼻で息を吸い、鼻で息を吐く
  2. 息を吐いたところで鼻をつまみ息を止める
  3. 「息をしたい」という欲求がおきるまでの時間を測る
  4. 欲求を感じた時点でストップウォッチを止めて鼻呼吸再開
  5. 通常の呼吸に戻る

3の「息をしたい」という欲求はつばを飲み込みたくなったり、気管が収縮する感覚があったりお腹に力が入る場合がそのサインです。また、5の通常の呼吸に戻るでは、息を止めすぎて思いっきり息を吸ってしまう場合は我慢のし過ぎなのでもう一回測り直し、ということになります。

これが40秒以上だと優秀だそうです。10秒未満の場合は問題有りらしいので、下に記載の参考文献を読んでみてください。ちなみに田口は最初16秒でしたが、エクササイズに取り組んだ結果現在は20秒くらいになりました。(どのようなエクササイズがあるかは割愛します。気になる方は田口に聞くなり、自分で調べるなりしてみてください)

で、何故呼吸量は少ない方がいいのか、という話に戻りますと、具体的な話は割愛しますが、要は高地トレーニングと同じです。酸素が少ない環境でトレーニングするとより持久力が身につくのと同じで、呼吸量を少なくすることで擬似的な高地トレーニングと同じような効果を得ることができるのです。

 

かなり大雑把な説明になりましたが、以上で呼吸の話を終わりたいと思います。次回は姿勢に関する話です。よろしくお願いします。

参考文献:

パトリック・マキューン著、桜田直美訳「トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法」

ZERO GYM著「超・姿勢力」

ショーン・スティーブンソン著、花塚恵訳「SLEEP 最高の脳と体をつくる睡眠の技術」

2017年松濤練参加回数ランキング発表!

2018年いかがお過ごしでしょうか。

さて今回の投稿では、故きを知り新しきを知る、ということで2017年松濤練に参加した回数をランキング形式で発表するとともに、各種データをまとめてみました。(間違いがあったらすみません)

抽選の際、練習日の選び方の参考にしようかと考えて作りましたが、もし興味をもって見ただける方がおりましたら幸いです。

まずは、ランキング発表です!

2017年 松濤中参加回数ランキング

1位

武藤

29回

2位

針谷

22回

3位

野口

21回

4位

谷津

19回

5位

ジミー

16回

6位
床波
14回
7位
原田
13回
8位
さとし
12回
9位
10回
10位タイ
健太
9回
10位タイ
後藤
9回
12位タイ 松井 8回
12位タイ 松本 8回
12位タイ 石井 8回
12位タイ 鈴川 8回
16位タイ 友藤(三) 7回
16位タイ 大平 7回
18位タイ 友藤(真) 5回
18位タイ 庄司 5回
18位タイ 堀場 5回
18位タイ JTR 5回
18位タイ 早川 5回

(以上、敬称略)

ちなみに2017年は34回練習がありました。(参考:田口 34回)

TOP5の面々について概評。

1位の武藤くんは圧倒的な参加回数での優勝でした!参加率驚異の8割超えはまさにタイトルにふさわしい数字と言えるでしょう。

2位の針谷は下半期の追い上げが目立ちました。望月さん(参加回数:3回)を新たにメンバーに加えたのも評価されるべきポイントでしょう。

3位の野口は上半期2位だったものの、合宿で腰を負傷してしまったのが悔やまれるところです。4位の谷津もですが、我々アラサーは怪我に注意して無理せず頑張るべきかもしれません。6位の床波含め田口の同期の参加回数は多く、感謝しかないです。

5位のジミーはなんと初参加は2017年5月14日でした。もっと昔からこの団体にいたかのような存在感です。5月半ばから参加してこの参加回数なので来年は絶対王者武藤くんのライバル候補筆頭でしょう。

 

次に、月別の練習参加者数表です。

1回目 2回目 3回目 4回目 合計
1月 14 8 13 35
2月 17 14 6 37
3月 14 11 25
4月 6 21 6 33
5月 8 中止 18 17 43
6月 8 12 20
7月 18 25 18 6 67
8月 9 8 17
9月 17 6 5 28
10月 7 14 21
11月 7 9 12 19 47
12月 21 12 12 45
2017年 418

あまり法則性みたいなものは見い出せませんが、

・11下旬~2月上旬は参加者増

・GW前後は参加者減

・7月は参加者多い

・クリスマスなんか関係ねぇ!

という仮説を立てました。今年どうなるか注目してみようと思います。

 

最後に曜日時間別の参加者数表です。

曜日・時間 練習回数 参加者数 平均参加者数
水曜日・夜 1 14 14
木曜日・夜 1 8 8
土曜日・朝 1 14 14
土曜日・昼 1 8 8
土曜日・夜 4 44 11
日曜日・朝 9 99 11
日曜日・昼 17 231 13.6
合計 34 418 12.3

やはり日曜日の昼に取るのが一番良さそうだ、ということがわかりました。

 

以下、田口より一言。

2017年は延べ418名もの参加がございました。皆様のおかげで私も毎週のようにバドミントンができるわけで、感謝に堪えません。ありがとうございます。

2018年は昨年以上により多くの皆様とバドミントンの楽しさを共有できれば幸甚です。

改めて、今年もよろしくお願いします!

大会前の準備について

11/23の勤労感謝の日に南区の団体戦があるので、これを機に田口のいままでの大会前に心がけていることを書き記すことによって自分自身の事前準備を省みてみようと思います。

1.十分な睡眠をとる

睡眠時間は重要です。田口の将棋での経験則では

睡眠満足田口 vs 睡眠不足田口

は6:4で睡眠満足田口が勝てるみたいです(※1)。バドミントンにおいても普段なら負け越す相手でも相手が睡眠不足でこちらが睡眠十分ならば互角以上に渡り合えるチャンスは高まるでしょう。

では何時間寝るべきか。

田口は7時間以上の睡眠をとるべきだと考えています。というのも6時間睡眠を2週間続けた人のパフォーマンスは7時間以上睡眠をとっていた人が丸二日徹夜した後と同程度のパフォーマンスになるという科学的なデータが出ています(※2)。大抵大会の日には7時前後に起きることが多いと思うので日付が変わる前に寝ることを心がけたほうが良さそうです。

また大会前日にちゃんと日付が変わる前に寝付けられるように普段寝るのが遅い場合は徐々に早寝に生活習慣を改善していくのが良いと思います。田口の場合は1週間前から早寝を意識した生活にシフトしています。

2.大会の前日にプロの試合を見る

経験的な話ですが、前日に見るのが一番効果があるんじゃないかと思います。プロの試合を見ることによって気分の高揚だけでなく、動きや配球面での確認作業が行えるのが良いと思っています。特にミックスダブルスはアマチュアとプロで配球のレベルに大きな差があるので前日に「こういう緩急の使い方があるのか」という発見があると試合でも良い影響をもたらしてくれることが多かったです。

ただプロのような動きをしよう、と思って張り切ると空回りしてミスが増えるので、配球であったりミスの咎め方だったりといった細かい技術を参考にする程度にとどめておいた方が良いと考えています。

3.カーボローディングについて

まずカーボローディングとは特定の1日に普段以上のエネルギーを体に蓄えさせるために、その日の1週間前から3日前くらいまで炭水化物を一気に減らし、大会直前の3日間は炭水化物の割合(←重要)を増やす、というものです。

これを高校のときから田口は何度も試そうとしては失敗してきました。なので田口は最近ではカーボローディングは行っていません。理由は何と言っても難しいことです。炭水化物の割合を増やそうとしてうっかり食べる量を増やしてしまい無駄に太っただけに終わったり、大会直前の3日間に摂る炭水化物の種類もちゃんと選ばなくてはならなかったりと実践するためのハードルが高く、なかなか効果を実感するチャンスがありませんでした。

むしろ田口は最近ではアンチ炭水化物論者になっているので、大会のためにその直前1週間食事を変えるということはしないことにしました。とはいえ、正しく行えば有力な手段だと思うので、挑戦する価値はあると思います。

4.こまめに運動する

大会で凄く運動するからそれまで運動せず休んでおこう、と思うと大会当日思うように体が動いてくれません。前回の赤羽オープン団体戦の前は就業時間中に座りっぱなしにならないよう、こまめに立って動的ストレッチを行ったり、帰宅後には週2回40分程度のジョギングを行いました。その結果、大会では普段以上のパフォーマンスが出せている感覚を得られました。

「1時間座りっぱなしだと寿命が22分縮む」という話もあるくらい座りっぱなしというのは健康に良くないらしいので、大会前はより一層普段からの運動を心がけましょう。

 

以上が田口が普段から行っている大会前の準備です。睡眠時間を十分とることや、普段からこまめに運動する、というのは大会前のみならず日常生活でするべきことなので、より健康的な生活習慣の人に勝利の女神は微笑んでくれると思います。

それでは団体戦も頑張ります!

※1 将棋倶楽部24での簡易イロレーティングの推移を見る限り、どうやら睡眠時間の違いでレーティングが100くらい違うんじゃないかという田口の経験的な知見から

※2 ジェフ・ウィルザー「THE HEALTH 科学でわかった正しい健康法」より

ストレッチについて

ストレッチのメニューについてメモ代わりに。

1:前後屈 10往復(膝を曲げないように)
2:側屈  10往復
3:回旋  10往復(かかとが浮かないように)
4:肩甲骨上下  10往復
5:肩甲骨内外転 10往復
6:ニータッチ  10往復(前傾しないように)
7:トゥータッチ 10往復(前傾しないように)
8:ラウンジ   10往復(前傾しないように)

谷本道哉「動的ストレッチメソッド」の3章丸パクリです。

明日の赤羽団体戦に向けてこのストレッチメニューを引っさげて臨みます!

ストレッチについて最近知ったのですが、ただ伸ばすだけのストレッチ(静的ストレッチ)は運動前に行うのは逆効果なようで、怪我予防効果もなければ運動パフォーマンスも落ちるとのことです。※1

皆さんも静的ストレッチから動的ストレッチへ切り替えましょう!

※1 著:ジェフ・ウィルザー 訳:栗木さつき「科学でわかった正しい健康法」より。静的ストレッチには筋肉の可動域を広げる以外の効果はないとのこと。運動後でも静的ストレッチは非推奨。

痩せる体づくり!-こうして田口は7ヶ月で8kg痩せました- その3

ついつい前回投稿から間が空いてしまいました。

というのも今回の投稿では週2~3回40分以上の有酸素運動の素晴らしさを伝えようと思っていたのですが、最近その考えに疑問を抱き始めました。

そのきっかけとなったのが横浜戦を視聴しているときに解説の多村仁志氏の「ランニングは筋肉も落ちてしまうので…」※1 といった趣旨の発言をされたことでした。

実際自分の体に当てはめて考えてみると、

79kg体脂肪率19%の脂肪の重さ:79×0.19=15kg
71kg体脂肪率15%の脂肪の重さ:71×0.15=10.5kg

体重は8kg落ちましたが、そのうち体脂肪は4.5kg落ちたことになります。

ということは残りの3.5kg脂肪以外のものも落ちています。筋肉が3kgくらいは落ちているのでしょう。実際、自分でも目に見えて太腿が細くなりました。

細長い手足こそが美しい、という美的感覚の持ち主ならばそれでも良いとおもうのですが、個人的には野球選手みたいな体格が望ましいと考えているので筋肉が落ちるのは避けたいところです。

そこでそれまでのランニング中心の運動からストレッチと軽い筋トレのみの運動にシフトしてみました。

それから2週間ほどランニング無しでストレッチ(1日30分程度)+2日に1回腕立てスクワットを実践したところ、体重体脂肪率ほぼ増減なしという結果でした。

たった2週間なのでどれだけの効果があるのかは分かりませんが、少なくとも体脂肪率が増えなかったというのは大きな成果だったと思います。元々体が硬かったのでバドミントンでの怪我予防も予てストレッチは続けていきたいと考えています。

まだまだストレッチ+筋トレのやり方については模索中なのですが、こういうやり方がオススメだよ、というのがあれば是非教えてください!

※1 多村仁志選手はかつてベイスターズやホークスで活躍した野球選手。AbemaTVでの横浜中継を視聴中にこのような発言をしてたと記憶。スポーツ医学やセイバーメトリクスにも精通している見識の広さを田口は尊敬している。

痩せる体づくり!-こうして田口は7ヶ月で8kg痩せました- その2

今回は前回投稿でするべきこと4箇条のうちの

2.炭水化物の量を少なくすること
3.炭水化物の代わりとして毎日プロテインを摂ること

を見ていきます。

まず2.炭水化物の量を少なくすることですが、日本人がエネルギー源をどのような形で摂っているのかをみますと、

20代の平均 炭水化物  脂質 タンパク質
1日の摂取量(g) 261.4 64.1 70.4
エネルギー比率 56.5% 29% 14.5%

表1:平成27年の20代のエネルギー源※1

エネルギー源の半分以上を炭水化物で賄っているのが分かります。

端的にいうと現代日本人は炭水化物(糖質)を摂り過ぎのようです。摂り過ぎると太りやすくなるだけでなく、偏頭痛や体の怠さの原因にもなるそうです。また、糖質制限食を子供に実践させて成果を収めている学習塾もあるそうです。※2

ですので田口は炭水化物の量をなるべく120g以下にするようにしようと心がけてましたが、改めて文献を読み直すと理想的には60g以下(エネルギー比率12%)に抑えたほうが良さそうです。今後さらに炭水化物の量を減らせるよう心がけてみます。

しかし単に炭水化物の量を減らすだけだとエネルギーが足りなくなります。そこで3.炭水化物の代わりとして毎日プロテインを摂ることが必要になってきます。イメージとしては

炭水化物:↓↓ タンパク質:↑ 脂質:↑

です。なので、田口は今まで食べていた白米や麺などの量を一気に減らし、代わりに運動後や就寝前にプロテインを飲むようにしました。特に大きな効果を感じたのが就寝前のプロテインで、痩せようと思った始めの頃は夕飯少し減らして代わりに寝る1時間~2時間前にプロテイン飲むだけでしたが、それでも体重と体脂肪が落ちました。

プロテインにも多くの種類がありますが、トレーニング後にはホエイプロテイン、就寝前にはカゼインプロテイン(もしくはソイプロテイン)が良いらしいです。※3

田口は近所のマツキヨで買えてしかも安いという理由でコレを買っています。ホエイとカゼイン別々に買うのも面倒なので複合タイプが良いと思って買い続けていますが、正直そこまで詳しく調べているわけではありません。プロテインについて一家言あるかたは是非連絡下さい!

次回は田口の実践している運動についての話です。ではでは。

 

※1 総務省統計局国民健康・栄養調査 の表1-1より抜粋

※2 「スーパードクターズ いま糖質制限がすごい!」より。三島塾という北九州の学習塾が糖質制限食を子どもたちに広めることで成果を収め、東京にも開講とのこと

※3 これとかその他プロテインブログ等を参考

痩せる体づくり!-こうして田口は7ヶ月で8kg痩せました- その1

今年の1月初め、年末年始のぐーたら生活が祟り田口史上最もだらしない体になってしまいました。

このままではまずいと思い、一念発起した結果、7ヶ月後の現在では体重と体脂肪率が大きく改善しました。具体的な数字を書きますと

1月の田口 8月現在の田口
体重 79kg 71kg
体脂肪 19%台後半 15%ちょっと

自分が思ってた以上に数値が改善して、驚いております。

では何をしたのか。具体的にするべきことは以下の4つだと考えました。

1.野菜をしっかり摂ること
2.炭水化物の量を少なくすること
3.炭水化物の代わりとして毎日プロテインを摂ること
4.有酸素運動をすること

なぜこれらのことが必要だと考えたのか、また田口がどのように実践しているのか、それぞれ見ていきます。

1.野菜をしっかり摂ること

これは世間の常識といえば常識かもしれませんが、中には巨人の村田修一選手のように「牛が野菜を食べているのだから、牛肉を食べれば野菜を食べなくてもいい」※1という独自の理論を展開する野菜嫌いの方もいると思います。

医学的に本当に野菜は体づくりに重要なのか、ということを調べるのは自分にはかなり難しかったので経済的なアプローチから野菜を摂ることの重要性を訴えようと思います。

時に皆さんは経済と肥満率の相関について御存知でしょうか。

世帯所得と肥満率の違いについて先進国においては男性はそこまで差がないものの、女性は低所得者層の方が肥満率が高くなる、というデータがあります※2。その情報ソースによれば先進国において野菜は高いため、低所得者層は野菜の摂取量が少なくなる傾向があるそうです。(男性の肥満率に差がない理由は低所得者層に肉体労働従事者が多いことなどが挙げられるそう)

つまり田口が何が言いたいのかというと、

より良い体づくりのためには食事に金を惜しんではいけない

ということです。

後述しますが、安価な食事には高糖質の食事が多いです。高くても良い食事を摂ることが引き締まった体を作ることの一番の近道だと思います。

ですのでこの7ヶ月間、田口は自宅での食事もなるべく野菜を多く摂ることを意識しています。また、外食の際にはなるべくサラダを注文するようにしています。

ただし野菜と言っても、じゃがいも・人参・かぼちゃといった糖質の多めのものよりはブロッコリー・プチトマト・アボカドといった低糖質でかつ栄養豊富な野菜がより効果的ようです。※3

次回の投稿で炭水化物を抜いてその代わりとしてプロテインを摂るべき、という話をします。ではでは。

※1 村田修一選手は横浜時代には本塁打王にも輝いたこともある野球選手。発言は2017年6月24日放送の「ズームイン!!サタデー」にて
※2 ソースを失念。「エコノミストの昼ごはん コーエン教授のグルメ経済学」だったかも
※3「スーパードクターズ! いま糖質制限がすごい!」より

田口の考える藤井四段の凄さ-終盤編-

個人的に藤井四段の発言では、「今は勝敗が偏っている状態で、いずれ平均への回帰が起きるのではないかと思っています」というのが衝撃でした。中学生の口から『平均への回帰』という統計学用語(田口は知らなかった笑)が出てくる事がまず驚きですし、自分自身を客観的に見ていることにも凄みを感じます。

ということで藤井四段の終盤について語ろうと思いますが、その前に初心者~初級者でもわかるように将棋の終盤の見方を軽く説明しようと思います。

図1:29連勝目の対増田四段戦 78手目△6三玉

図1は藤井四段が前人未到の29連勝を決めた時の終盤戦で、手前側が藤井四段です。序盤は増田四段が上手く指してペースを握ったものの中盤で藤井四段が上手く攻めの主導権を奪って反転攻勢し、この局面は藤井四段がはっきり優勢となっています。

では何故この局面は藤井四段が優勢だと田口ごときの棋力でも言えるのか。ソフトの評価値を見て言っているわけではありません。今増田四段が指したところなので手番は藤井四段です。もし増田四段が何も指してこないとしたらあと何手で増田四段の王将が詰むか考えてみましょう。

1手目 ▲3一角成

2手目 ▲6一銀

▲6四金 にて後手玉が詰み

将棋の終盤戦では詰ますまでに王手以外の手が何手必要かを数えることが極めて重要になります。図1の局面では王手以外の手は▲3一角成、▲6一銀の2手必要でした。藤井四段は図1の局面から▲3一角成と指しました。これで藤井四段は詰ますのに必要な王手以外の手はあと1手になりました。

一方▲3一角成と指された後手の増田四段は藤井四段を詰ますのに何手かかるでしょうか。

1手目 △2八飛

2手目 △8七飛成

△7八銀▲同金△同龍 にて詰み

ということで増田四段は先手玉を詰ますのに必要な王手以外の手は△2八飛、△8七飛成の2手です。ですので、もし一直線にお互いが詰まし合おうとすると、

図2:図1から一直線に攻めあった場合の仮定

図2の通り、先手の▲6四金の方が後手の△7八銀よりも1手早いので先手の勝ちになりました。ということで後手は一直線に攻め合うことはできません。

なので図1の局面で後手の考え方は、王将を逃がすなどして相手の攻めを遅らせる、守りながら相手の攻め駒を奪って詰ますのに必要な手数を減らす、守りながら攻めるという一手で二手分の手を指す、といった逆転の手を指さなければいけないのですが、少なくとも田口レベルではそんな手が全然思いつかないので藤井四段が優勢だといえるわけです。

図1の局面は比較的わかりやすい局面ですが、これ以上に複雑な局面でも藤井四段はこの終盤の速度計算がとても速く正確で、少しでもリードを奪うときっちり勝ち切る力を備えています。

終盤の基本的な考え方を見た所で、いよいよ藤井四段の終盤を具体的に見ていきましょう。やはり藤井四段の終盤を語る上で欠かせないのが20連勝目の対澤田六段戦だと思います。

図3:20連勝目対澤田六段 110手目△6七と

局面は(パッと見)最終盤で後手の澤田六段は次に△7八とや△7八銀などあらゆる詰まし筋があります。ですので、藤井四段は詰ますしかなさそうに見えますが、田口レベルでは当たり前のように詰みは発見できないですし、対局を見ている他のプロもソフトも詰みを発見できません。連勝記録もこれで終わりかと思われました。

しかし藤井四段は詰将棋選手権で小学校6年生の時から三連覇している※1 プロの中でもダントツの詰まし屋です。なのでもしかしたら…という声もある中で藤井四段は恐るべき狙いを秘めていました。

図4:120手目 △6四玉 最善の受けを続ける澤田六段

図3から王手ラッシュで10手進んで図4です。田口レベルではうっかり詰まされそうな藤井四段の王手ラッシュにも澤田六段は正確に対応し、やはり後手玉は詰まないか…となった時の次の一手が…

図5:鬼手、▲7六桂

現在の羽生三冠はどう見ても不利という局面から怪しい手を指していつの間にか逆転することから、その逆転の布石となるような手を「羽生マジック」と呼ぶことがあるのですが、この▲7六桂は完全に羽生マジックのそれだと思います。

この▲7六桂は王手なので受けなければいけません。△同金、△7五玉、△6五玉の3択ですが、この時澤田六段は時間を使い切ってしまったため1手1分以内に指さなければいけません。澤田六段は今絶好調でトッププロに引けをとらない棋力を持っていますがその澤田六段でも1分で正解を読み切るのは至難の業です。

澤田六段は△同金と桂馬を取りましたが、これがとてつもない罠でした。次に▲6七歩とと金を払われると後手の攻めが一気に難しくなるのです。

例えば△6七金とすれば次に△7八銀▲8八玉△8五飛から詰ます狙いはありますが、それには▲5五銀△7五玉▲6六金(図6)とすると、後手の攻める駒が先手玉の周りからいなくなってしまいます。

図6:△6七金が咎められるの図(△同金は▲同銀が王手、逃げても▲6七金)

ですので、澤田六段は△6七金ではなく▲5五銀を予め防ぎながら王手をかける△4六角という攻防手を放ちましたが、その後お互いに攻防手を繰り出し合う難解な終盤戦を藤井四段が見事に勝ち切りました。

戻って図5の局面では△同金ではなく△7五玉と逃げれば後手の勝ちルートだったとのことですが、この▲7六桂という手で多くの将棋ファンが藤井四段の才能を確信したものと思います(というか田口がそうでした)。

他にも語りたい棋譜はたくさんある(特に連勝が途切れた後の中田功七段戦!)のですが、とりあえず藤井四段の終盤力についてまとめると

・詰将棋がプロの中で一番速い→とにかく詰む詰まないの局面の読みが速い
・終盤の速度計算が正確無比
・羽生マジックを彷彿とさせる逆転術を既に備えている

今回の記事ではこれくらいですが、他にも

・読みが深くて正確なのでパット見危ない局面でも平気で突っ込んでいける
・一直線に勝ちに踏むこむこともあれば手堅く安全勝ちを目指すこともある多彩さ

藤井四段の凄さを語りたいことは沢山あるので藤井四段について語らいあえる人を田口は募集しております笑

今後の藤井四段の成長を楽しみにしつつ、自分も少しでも藤井四段の棋力に近づけるように将棋を楽しんで続けていけたらなぁと思います。

※詰将棋選手権は毎年1回行われているプロ・アマ問わず参加できる大会で、例年プロ棋士か詰将棋作家が優勝している中、小学生が優勝したということで将棋ファンの間で話題になった。中学生になっても藤井四段は詰将棋選手権で圧倒的な成績を収めて優勝を続けている。

田口の考える藤井四段の凄さ-序中盤編-

藤井四段に感化されて2手目を△3四歩から△8四歩に変えてみたら後手はおろか先手でも勝てなくなっている今日このごろ。

ということで、藤井四段の序中盤について個人的に凄いと思えるところを挙げたいと思います。

まず将棋の序盤、中盤、終盤ってなんだ、というところですが端的に言うと

序盤:攻めの形を整えたり、王将を攻められにくくするよう金銀などで囲いを作る段階
中盤:お互いの駒がぶつかり始め、相手の王将を寄せにいく構図を描く段階
終盤:どっちの王将が先に詰むのか計算する段階

一般的に、序中盤は大局観と呼ばれる感覚的な形勢判断の正確さが必要とされ、終盤は正確な読みが必要とされています。

過去の中学生棋士達のデビューして間もない頃は、終盤力は圧倒的なものの序中盤で差をつけられて負けることも多かったそうです。例えば羽生三冠はデビュー後すぐにいろんな棋士に勝ちまくっていましたが「序盤のエジソン」の異名を誇る田中寅彦現九段を苦手にしていました。序中盤は読みだけではなく経験がものを言う部分もあるようです。

なので、藤井四段もきっと序中盤はまだそこまでなのだろうと思って見てみたら…なんとも中学生らしからぬ完成度の高い序中盤を見せ続けてくれています。

では具体的に見ていきます。まずは藤井四段のデビュー初戦の対加藤一二三九段戦です。

図1:対加藤九段戦35手目の局面

手前側が加藤九段、奥の側が藤井四段です。藤井四段がどのような戦法を選ぶかは予てより注目されていました。というのも加藤九段は序盤の戦法によって勝率にかなりの差があるタイプだからです。加藤九段の弱点の四間飛車を採用するのかそれとも…という中で選んだのが加藤九段が最も得意とする「矢倉加藤流」を受けて立つ、というものでした。

加藤九段も引退間近だったとはいえ矢倉加藤流に関してはまだまだ若手の有望株数人に勝っているほどの強さを持っているだけに危険な選択に思えましたが、序中盤を上手く指し回し徐々にリードを奪って結果は快勝。この後も敢えて相手の得意戦法を受けて立つような序盤が何局か見られることから、連勝記録で周りが騒ぐ中でも当の本人は目先の勝ち負けにこだわらず自身の棋力向上を第一に考えているのではないかというように見えます。

図2:藤井聡太四段炎の七番勝負 対羽生善治戦27手目▲4五桂

一方、こちらは藤井四段の対羽生善治三冠戦です。今度は手前側が藤井四段です。

局面は藤井四段が▲4五桂と跳ねた局面で、昔はこの早い段階で桂馬が跳ぶと「桂の高跳び歩の餌食」という格言もあり、よくないとされていました。が、将棋ソフトの影響で人間の間でもよく指されるようになった手です。

今ではこの▲4五桂と跳ねる手が優秀だと認知されているので、羽生三冠が藤井四段の攻めを受けて立ちましょう、ということだろうと思われます。公式戦ならば羽生三冠はもっと本気で勝ちに来るだろうと思われるのでこの序盤にはならないと思いますが、とはいえそこから藤井四段がソフトかと見紛うような完璧な序中盤の指し回しを見せて優位を築き、羽生三冠の力を出させる前に勝ちきってしまいました。この羽生三冠戦以外にも藤井四段は将棋ソフトの推奨手との一致率がかなり高いことが知られています。

さぞや小さい頃から将棋ソフトに触れ合っていたに違いないと思いきや、将棋ソフトで研究し始めたのは1年ほど前というのだから驚きです。この1年間かなりの時間を将棋ソフトとの研究に割いていて且つ物凄く高い記憶力で覚えているのだろうと推測できます。

以上をまとめると、藤井四段の序中盤の凄さは

・目先の一勝にとらわれず相手の得意戦法を堂々と受けて立つ精神の強さ
・将棋ソフトネイティブ世代
・昔ながらの矢倉も最先端のソフトの将棋も指しこなす研究量と記憶力
・中学生らしからぬ完成度の高さ

次回は藤井四段の真骨頂とも言える終盤力についての考察をしたいと思います。