「田口の部屋」カテゴリーアーカイブ

ブログ(仮)から名称が変わりました

代表より、ありがたいお言葉

代表がラインに投下した当団体の今年度の予定です。

 

こんばんは。
少し遅れてしまったが、今年度の予定について、ざっくりとしたものを提示する。

基本的には、四半期毎にテーマを決めて、最低1つは全体としてのイベントを入れるというものだ。

第1四半期(4月~6月)テーマは、「ホップ・知る」。
イベントとしては、合宿・改とリレーマラソン。

第2四半期(7月~9月)のテーマは、「ステップ・磨き、学ぶ」。イベントとしては、ザ・合宿と試合観賞等。

第3四半期(10月~12月)のテーマは、「ジャンプ・挑戦し乗り越える」。イベントとしては、団体戦とハーフマラソン等。

第4四半期(1月~3月)のテーマは、「ブリッジ・ケアし繋げる」。イベントとしては、来期へ向けての温泉&食べ放題等。

だいたいのイメージはこんな感じでいきたいと思う。
何か要望等あれば、何でも言ってもらいたい。

今年度もよろしく頼む。

バドミントンの強さを数値化する方法を考える-後編-

前回は麻雀サイト「天鳳」のレーティングシステムをバドミントンのダブルスに適用した場合を考えた。

今回は将棋サイト「将棋倶楽部24」で用いられている「簡易化されたイロレーティング」を用いた場合を考えてみる。

そもそもイロレーティングとは、チェスで世界的に用いられているレーティングシステムで、全世界にいるチェスプレーヤーの強さを数値的に出せることで誰がどの程度強いのかがわかるようになっている。

ちなみにグランドマスターとはレート2500以上かつ国際大会で優秀な成績を3回修めると獲得できる称号である。(余談だが、現在世界のトップは2800台後半、日本のトップは将棋の羽生善治名人でレートは2400台である。)

イロレーティングの計算方法については今回は割愛するが、イロレーティングではレートが200違う(例:レート1700のプレイヤーとレート1500のプレイヤー)とレートが高い方の勝率が約76%になることがイロレーティングの基本となる。

イロレーティングではレート差によって勝率が決まっているので、レート差を見ればどれだけの勝率で勝てるかが見えるという利点がある。実際イロレーティングとexcelデータを使って色んな物の強さを数値化しようというサイトは多くあるのだが、個人的には将棋倶楽部24で用いられている簡易化されたイロレーティングでも十分ではないかと思ったので、今回実際に簡易化されたイロレーティングを用いて計算を行ってみる。計算式は以下の通りだ。

24局目まで 新R=旧R+((相手R-旧R)±400)/(N+1)
25局目以降 新R=旧R+((相手R-旧R)±400)/25
ここで、Nは通算対局数。±は勝った場合+負けた場合-の意味。
(24局目で初期式と通常式の形は一致する)

(参照:http://www.shogidojo.com/dojo/rating/)

上の式を見て、レート差400以上あると勝ってもマイナスになるじゃないか、と数字に詳しい人なら気づくかもしれないが、将棋倶楽部24では勝てばどんなレート差でも1はレートが増えるように設定されている。

上の式を使って実際に計算をしてみよう。例によって登場人物は
田口:レート1700 試合回数 100
床波:レート2200 試合回数 50
谷津:レート1400 試合回数 20
野口:レート1500 試合回数 0

とする。

例1: 勝ち 田口・床波ペア 負け 谷津・野口ペア

田口・床波ペアの平均レートは(1700+2200)/2=1950
谷津・野口ペアの平均レートは(1400+1500)/2=1450
なのでレート差は500である。レート差400以上の場合は勝ったペアが1だけ増えるように
するため、4人の試合後のレートは
田口:1700 + 1×1 = 1701
床波:2200 + 1×1 = 2201
谷津:1400 – 1×25/20 = 1399 (小数点以下四捨五入)
野口:1500 – 1×25/1 = 1475
となる。野口は初参加なのでレートの変動が大きい。

例2: 勝ち 床波・谷津ペア 負け 田口・野口ペア

床波・谷津ペアの平均レートは(2200+1400)/2=1800
田口・野口ペアの平均レートは(1700+1500)/2=1600
なのでレート差は200である。4人の試合後のレートは
床波:2200 + (-200 + 400)/25 = 2208
谷津:1400 + (-200 + 400)/21 = 1410
田口:1700 – (200 – 400)/25 = 1692
野口:1500 – (200 – 400)/1 = 1300
となる。

将棋倶楽部24のレート方式の特徴である、始めたばかりのうちのレート変動が大きいというのは個人的にはかなり気に入っていたが、実際に計算してみると野口の負けた時のレートの下がり方がおかしい(勝てば面白いくらい上がるわけだが笑)ので、新規参加メンバーの平均的な強さが当団体の平均的なレベルであるばこの計算式は力を発揮するが、新規メンバーに高校生が多い当団体ではこのシステムを用いるとレートのデフレが起きるかもしれないと思った。(例2の4人のレートの合計が大きくマイナスになっている+新規参加メンバーの勝率は5割超えないだろうという推測より)

また簡易化されたイロレーティングは計算が簡単というメリットはある反面、レート差が大きい試合ではあまり力を発揮できないというデメリットもある。例えばイロレーティングではレート差400の期待勝率はレート上位者が約91%だが、簡易化されたイロレーティングではレート上位者が約97%勝つ計算になる。これはイロレーティングが計算に指数を使っているのに対して、簡易化されたイロレーティングでは1次式しか使ってないことに起因する。将棋倶楽部24ではレート差200以上あるような対局は少ない(レート上位者が拒否する事が多い)ため問題ないが、常連メンバーペア対高校生ペアという実力に差がある試合も多く行われる当団体ではこの点も修正した方が良いと思われる。

・・・このように問題点をあげていったら段々普通にイロレーティングを使った方が良い気がしてきた。最初は初期変動が大きいのはメリットだと思っていたが、実際に計算するとレートのデフレを招く要因になりかねないのは誤算だった。

書いているうちに問題点に気づくというグダグダな感じになってしまったが、個人的には書いているうちにレーティングに関しての見識を深めることができたので勉強にはなった。いずれ本ブログでイロレーティングを使った例をいくつか紹介したいと思う。

バドミントンの強さを数値化する方法を考える-前編-

12月20日の練習後、某サークルではメンバー全員の勝率を提示して、低すぎるメンバーはクビになることすらあるという話を聞いた。

当団体でもダブルスの勝敗を記録しておきたい、と考えているメンバーもいるようだ。私も記録できるならしたほうが面白いとは思う。(ただし手間がかかるのが難点だが)

で、手間がかかるので私はやりたくない(予め断っておく笑)のだがexcelにでも勝敗表をつけておけば強さを数値化することが可能である。

インターネットで行う対戦ゲームではレーティングシステムを採用しているゲームは数多く存在するが、ここでは麻雀サイト「天鳳」とチェスで一般的に用いられている「イロレーティング」を簡素化した将棋倶楽部24のレーティングシステムを見ていく。

まずはバドミントンのダブルスと同じ4人で行われるゲームである麻雀のサイト「天鳳」での計算方法を見てみよう。計算方法は以下のとおりである。

Rの変動=試合数補正×(順位基準点+補正値)
試合補正数:400試合未満 1-試合数×0.002  400試合以上 0.2
順位基準点: 1位 +30 2位 +10 3位 -10 4位 -30
補正値   :(卓平均R-自分のR)÷40(50に変更との噂あり)

麻雀は1位から4位まで順位付けしていくゲームだが、バドミントンは2人が勝利し、2人が敗北するゲームなので、上の計算式の順位基準点を勝ち:+20 負け:-20 というようにすればバドミントンのダブルスにも応用可能ではないだろうかと考えた。

この計算式を利用して計算をしてみよう。今回は例として4人のプレーヤーを使って説明する。

田口:試合数400 レート1700

床波:試合数100 レート2200

谷津:試合数50 レート1400

野口:試合数0     レート1500

天鳳では初参加のメンバーは1500に設定される。4人の平均レートは(1700+2200+1400+1500)/4で1700である。

ケース1 勝ち:田口・床波ペア 負け:谷津・野口

田口:Rの変動 = 0.2 × (20 + (1700 – 1700) ÷ 40) = 4 試合後レート1704

床波:Rの変動 = 0.8 × (20 + (1700 – 2200) ÷ 40) = 6 試合後レート 2206

谷津:Rの変動 = 0.9 × (-20 + (1700 – 1400) ÷ 40) = -11.25 試合後レート 1388.75

野口:Rの変動 = 1 × (-20 + (1700 – 1500) ÷ 40) = -15 試合後レート1485

ケース2 勝ち:谷津・野口 負け:床波・田口

田口:Rの変動 = 0.2 × (-20 + (1700 – 1700) ÷ 40) = -4 試合後レート1696

床波:Rの変動 = 0.8 × (-20 + (1700 – 2200) ÷ 40) = -26 試合後レート 2174

谷津:Rの変動 = 0.9 × (20 + (1700 – 1400) ÷ 40) = 24.75 試合後レート 1424.75

野口:Rの変動 = 1 × (20 + (1700 – 1500) ÷ 40) = 25 試合後レート1525

ケース1では各上ペアが順当に勝った場合、ケース2では格下ペアが一発入れた場合である。何度も練習に来ている田口のレートに比べ初参加の野口のレートは変動幅が大きいこと、高レートの床波は勝ってもレートがあまり増えないが負けるとレートが大幅に下げられること(低レートの谷津はその逆)ということを確認していただきたい。レーティングシステムはそういうものだということを理解していただければ十分だ。

ただ天鳳の計算システムをそのままバドミントンに当てはめると、どのプレーヤーも床波と組んで試合をし続けた場合レートを上げ続けてしまうだろう。バドミントンは麻雀よりランダム性が少ないので強いほうが勝ちやすい性質を考慮すると、順位基準点を上げて補正値の値も大きくした方が良いだろう。ネット麻雀ほどバドミントンは頻繁にできるものでもないため試合数補正の計算方法も変えたほうがよさそうだ。

例えば
Rの変動=試合数補正×(順位基準点+補正値)
試合補正数:100試合未満 1-試合数×0.008  100試合以上 0.2
順位基準点: 勝ち+50 負け- 50
補正値   :(ペアの平均R-相手ペアのR)÷10

とすれば多少は改善されると思う。もし天鳳のレーティングを用いる場合には参考になると思う。ただ、最初はダブルスは4人で行うゲームだから麻雀のレーティングを参考にした方が良いかと思っていたが、ペアの平均レートを用いたほうが良いという結論に至ったので、1対1のゲームであるチェスや将棋のレーティングを用いたほうがより良いレートが計算できると思う。

次回、将棋倶楽部24で用いられている「簡易化されたイロレーティング」を見ていくことにする。

戸田マラソンの反省

11月15日に戸田マラソン(ハーフマラソンの部)に参加した。約3,000人参加する大規模な大会ということで知らず知らずのうちに気分が高揚していたようで、浮き足立っていた。その中で失敗した点を本ブログにまとめ、次回参加するときにはその反省を活かしたい。

1.スタートラインに立つまでの準備体操不足

今回、床波が足を攣り、私も完走後今までにないくらい強烈な痛みを感じる足の攣りを経験した。走る前に鉄分多めのウイダーinゼリーを飲んでいた分、私は助かったのではないかと思うが、もう少し入念に準備体操をすべきだったと思う。

相撲を見ていて白鵬関が準備体操を1時間以上行うと聞いてそう思った。

2.長袖を着用したこと

天気予報では雨が降るとのことだったので、私は長袖1枚、床波は2枚着ていた。が、昼過ぎになり晴れてかなり気温が上がった。そのことでかなりの発汗量になってしまい大減速の結果につながったと思う。

3.序盤から飛ばし過ぎ

本大会最大の反省点がこれである。大人数で走っていると速いペースで走っている人が多いので、自分のペースが実力以上だったことに違和感を感じていなかった。練習段階ではハーフの距離を走り切るためのペースは4分50秒/kmだと自己分析していた。が、実際には4分30秒/kmで13キロ過ぎまで走っていた。そこから足に力が入らなくなり、ジョギングペースになってしまった。

4.靴紐をちゃんと結ぶ

走っている最中にほどけしまい、結び直す時間ロスしてしまった。このような事がないよう、試合前にちゃんと結び直したい。

5.走っている最中にトイレに行く

尿意を我慢できなかった。走る前にトイレには行っていたのだが、次回までに対策を考えておきたい。

6.練習段階での食事への意識不足

ランニングした分食事量が多い日が増えたが、脂肪分多めの食事だったのだと考えられる。練習前の段階より体脂肪率が逆に増えてしまい、思ったような体作りができなかった。

血液検査の結果、肝臓が悪く中性脂肪の値が高いためDHAのサプリメントを服用することで改善を図っていきたい。

 

本番で自分の実力をしっかり出すための準備は大切である。今回の失敗を糧に次回は良いタイムを出せるよう精進したい。

当サイトがgoogle検索に引っかかるようになるまで

このサイトが作られてから9ヶ月ほど経とうとしている。

にも拘わらず、このサイトには未だに多くの問題が存在しているが、その中の一つに「ネット検索に引っかからない」という問題があった。

正直、このサイトを見る人間は限られているのでそれで良いだろうと思って放置していたが、この度高校同期でWEB系企業に就職している某M氏と某F氏に久しぶりに再会し、この問題について話したところ有力な回答を得ることができた。

この度私がgoogle検索に引っかかるようにするために行った作業を、自分用のメモという意味も兼ねて記述しようと思う。

大まかな手順としては以下の通りである

① googleアカウントにログインする

② googleにサイトが登録されているか確認する

③ 登録されていなかったので、googleにサイトを登録する

④ googleにサイトマップを登録する

これで当サイトはgoogle検索に引っかかるようになった。①はどうでもいいと思うので、②~④の具体的な内容について以下に記す。

②③は https://support.google.com/webmasters/answer/34397?hl=ja を参考にした(このページを紹介してくれたM氏に感謝!)。まず「site:eclairdn.xyz.」とgoogleのアドレスバーに入力し、検索結果に何も出てこなかったのでサイトが登録されていないことがわかった。

次に、上のリンク先のページにある「SEARCH CONSOLEに登録する」をクリックし「プロパティを追加」でサイトのアドレスを入力すれば登録完了。これで先ほど同様「site:eclairdnxyz.」と入力すると当サイトの各ページが出力される。

しかしこれだけではgoogleの検索上位には上がってこない。そこで④の「googleにサイトマップを登録する」という手順が必要になる。④の手順は少し長いので細かくすると、

④-1 「Google Sitemap XML」というプラグインをダウンロードする

④-2 wordpressの「設定」→XMLsitemapからサイトマップのURLをコピー

④-3 Search Consoleのホーム画面から「検索パフォーマンスを改善できます」の詳細を表示→サイトマップの送信

といった具合である。送信しても保留となってすぐには反映されず、当サイトの場合、2日後にサイトマップの登録を確認した。ちなみに登録したばかりのサイトのサイトマップの登録には送信してから登録まで1~3日を要するとのこと。

以上の作業の結果、google検索で当サイトが引っかかるようになった。とはいえ、トップページがちゃんと上位で出てこない、という問題点を抱えているので改善に努めたい。

また今回の作業を通じて助けになってくれた、某M氏、某F氏には改めて感謝する次第である。パソコンに強い同期に恵まれたというのも元海城生だからこその貴重な財産だと思うので、今後も同期と会う機会を大切にしていければと思う。

徹底討論、平成27年度合宿大反省会!

練習メニューについては練習記録の方で書くので、この項では練習以外の時間の使い方について思い出せる範囲で記述する。

コメント等で今回の合宿について議論できれば、ブログ著者として幸甚である。

ではまず、初日の練習後から

18:20 体育館から撤収

18:50 スーパーで買い物

19:30 温泉

20:15 温泉から撤収→体育館近くのピザーラへ

20:30 ピザーラ前に到着

20:50 ピザーラからピザを調達

21:40 合宿所に到着(途中、迷子になりかける)

22:00 布団の準備を終え、練習のビデオを見ながら夕食

24:00 消灯

時間は正確ではないと思うが、大体こんなもんだったと思う。

続いて2日目

16:30 練習終了→体育館前で写真撮影

17:00 木村を駅まで送って別れた後、スーパーで買い物

18:15 温泉(19時に閉館という栃木クオリティ)

19:40 合宿所に到着

20:10 プロの試合の録画や練習のビデオを見ながら夕食

24:00 消灯

どうも予定が正確に思い出せないので、正確に覚えている方連絡ください。

最後に3日目

16:40 レンタカーの延長やむなしの時間に合宿所に到着

18:20 合宿所を出発→新幹線が19:29発ということに焦り

18:30 星を見るため停車

19:15 横田さんにレンタカーの精算をお任せし、新幹線組は慌ててホームへ

20:40 東京駅到着

個人的には練習終了から夕食までの時間が長すぎたのではないかと思っているので、次回があるならば改善したい点だと考えている。

今回の合宿も思い返すと話題に事欠かない、印象深い合宿になった。是非次回の合宿に向けて皆で議論し合えたらと思う。

「ZEUS」を買うまでの経緯

皆さんは、「ローボールテクニック」という言葉をご存知だろうか。

この「ローボールテクニック」というのは行動心理学の言葉である。ローボールテクニックを用いた営業術の簡単な例を示すと、

相場が100円の物をこの店なら95円として宣伝していたので、いざ買おうとしてレジに出したら消費税が加わって102円になってしまった。この時、相場より高いじゃないか、と思っても結局レジに出した以上買ってしまう人が大半だと思う。

上の例のように最初は好条件を見せておきながら後で条件を悪くしても結局はそれを買ってしまうという営業テクニックを「ローボールテクニック」という。この説得技術の威力は絶大で、アメリカでは「ローボールテクニック」の使用を禁止されている業界もあるとのことだ。

ZEUS_TOP

 

上の画像はZEUSのTOPページの画像を切り抜いたものである。ここで私はアヒル1級品のSTANDARDを注文した。耐久性はガチョウのものより劣ると説明書にあったが、ガチョウのものより600円も安い。10,000円以上購入すると送料0円とのことで、8月の練習回数も考慮し6ダース購入した。

が、注文した数時間後、先方からメールが届いた。「大変申し訳ないのですが、こちらの商品の入荷が現在大幅に遅れてしまっており、
入荷予定がお盆明けの17日前後になってしまいそうです。
ご迷惑おかけしまして申し訳ございません。」

こちらとしては8月の松濤練は18日までに3回あるのでそんなに待っていられない。仕方ないので在庫のある商品はあるのか、と問い合わせたところ上の画像のCHAMPIONと他数種類の商品なら今週中に発送できるというのだ。またご迷惑をお掛けした代わりに1ダース毎に税込54円まける、とも言ってきたのである。

仕方ないので私はCHAMPIONを6ダース購入した。もし行動心理学に精通していない人ならば、安い商品こそ買えなかったが少し負けてもらえたし満足、というところだろうが、私には、これはまさに「ローボールテクニック」の見事な応用ではないか、という疑念が拭い去れずにいた。

これでシャトルの使い心地が悪かったら文句の一つでも言ってやろう、と思ったのだが、使用感は悪くなかった。私以外の者も実際に使用して特に不満は無いようだったので、YONEXのSTANDARDより500円安く買えたことを考えればそんなに悪い商品ではなかったと思う。

ネットで購入できる安いシャトルは他にもあるので今後ZEUSを購入し続けるかどうかは微妙だが、候補の一つには加えて良いと思う。しかし本当に在庫切れだったのかどうか、非常に気になるところである。今回の例は「ローボール・テクニック」の実用例として非常に参考になったので、何かの時に使う側になってみたいとも思った。

8月5日の将棋

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図1:15手目 難敵、先手藤井システム

本局の田口は後手である。今回の相手は先手藤井システムを採用してこられた。

藤井システムとは藤井猛九段が考案された対居飛車穴熊に対して居玉のまま攻めつぶす戦法のことで、今から15年程前にプロ間でも大流行した戦法である。今ではプロ間では勝率が下がり、下火になっているものの、アマチュアでは先後共に藤井システムは勝ちやすい戦法ではないか、と田口は考えている。

プロは藤井システムの序盤を網羅しているからこそ、居玉での速攻に対して簡単に潰れないが、アマチュアではそうはいかない。田口はこの藤井システム相手を苦手にしており、慎重に駒組みを進めることにした。

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図:25手目 早すぎる(?)▲4七銀を咎めにいく

田口は無難な駒組みに終始していた。本当は△2二玉と指したいのだが、玉が角のラインに入ってしまい、いきなり▲4五歩と仕掛けられても正確に受け止める自信がない(△2二玉自体は成立する手。田口の受けの技術の問題)

そこで△7四歩と突いた。これは先手の角頭を狙うとともに、現局面で3三にいる角の転換も見た一手である。反面△7四歩という手を指すと先手に飛車を7筋に振り替えて攻め返される順があるため、後手は穴熊に組むことができなくなるというデメリットもある。

個人的には序盤で相手玉より堅い玉型を築かないと中終盤力的に厳しいので本来ならば指さない手なのだが、相手が早い段階で▲4七銀と上がったことで先手玉が堅くならないと見て△7四歩を突くことができた。個人的には先手の▲4七銀は疑問手だったのではないかと思う。

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図3:38手目 田口、まさかのミレニアムへ移行

先手の角のラインを避けながら玉を囲おうと考えた結果、あまりにも久しぶりにミレニアムが完成した。

ミレニアムとは西暦2000年に当時猛威を振るっていた藤井システムに対して三浦弘行現九段が考案した囲いで、穴熊に組むことを諦める代わりに振り飛車の速攻を封じて終盤力勝負に持ち込めるという囲いである。2000年に考案されたことからミレニアムと呼ばれている。

まさか自分自身ミレニアムに組もうと考えていなかったのだが、角を転換したらミレニアムのことを思い出して組んでみたくなった。組んでみての感想だが、横からの攻撃には弱いものの、藤井システム特有の角のラインを活かした攻めには強いという印象でその優秀性を感じることができた。三浦九段の構想力に改めて敬意を抱く次第である。

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図4:43手目 中盤の難所、小ミスを連発する田口

後手は飛車を右四間に振って先手の6筋の位を奪い返すのが居飛車のよくある攻め筋だ。図4の局面は後手が一本取った形で、単純に△6五歩と歩を取れば▲同銀だと△7三桂で銀が逃げると飛車交換になり、飛車を先着できて玉の堅い後手が有利になるし▲5七銀でも単純に一歩得できて6筋の位を奪えて調子が良い。

・・・にも拘らず何を考えたか田口の次の一手は△7三桂。その後も突かなくて良い8筋の歩を突いたり、銀の使い方がおかしかったりと仕掛けてから反省点が多すぎた。

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図5:54手目 次の一手が先手の敗着

が、将棋は最後に致命的なミスをした方が負けるゲームなのである。田口の小ミス連発で折角奪ったリードがなくなってるが、先手はここで▲6五同飛車と飛車交換に応じてしまったのが敗着になってしまった。飛車交換になると後手の角と桂がいい位置にいるが、後手は9七の角を活用するために▲8五歩の一手が必要で、その一手が間に合わないのである。

図5の局面で先手の最善手は▲6七歩のようだ。先手としては6筋を完全に逆襲されてかなり悔しいようだが、後手は一歩損して歩切れなので意外と後手からの攻めの継続が難しい。

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図6:63手目 激指先生指摘の恐るべき詰み筋

図6の局面で、先手はミレニアムの弱点である3二の金を狙っているが詰めろではない。なので詰めろをかけ続ければ勝てるとみて△3九銀と田口は指したのだが、激指先生はなんとここで詰みだというのだ。次の一手に田口は驚愕したのだが、わかるだろうか。

正解は△2七銀。▲同玉は△2八金の一手詰めなので▲4七玉だが、以下△3六銀成▲同玉△3五香▲4七玉△3六金▲3八玉△3七金▲同金△同香成▲同玉△2五桂打(!)以下長手数だが詰む。とても30秒将棋で銀をただで捨てて歩の頭に桂打って詰ますなどできないが、このような詰み筋もあるということを覚えておくと、何かの時に役立つことが多い。

・・・というとこで本局は苦手の藤井システム相手にミレニアムで完勝することができた。やはり横からの攻めには弱いので勝率は高くはならないだろうが、指してて面白かったので、今後藤井システム相手に採用する頻度を上げていこうかと思う。

7月21日の将棋

最近はランニングの準備などで時間を割かれて、将棋を指す時間がなかったのだが、19日にランニングが終わってから再び将棋を指す時間が増えだした。

ただ、将棋を指してばかりいるのではなく、ランニングの準備で行ったストレッチや筋トレは継続していけたらと思う。

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図1:12手目 対先手中飛車に角道を止める

今回、田口は後手である。久しぶりに初手▲5六歩の先手中飛車を相手にすることになった。以前は相振り飛車を志向していたが、小林裕士七段の定跡書(※1)を読んでから居飛車穴熊を志向するようになった。

プロ間で先手中飛車が廃れた理由は△5四歩と突いて中央で勢力負けせずに手厚く指す戦い方で”郷田新手△5二金”と呼ばれる郷田王将の新手により先手の勝率が下がったためだが、田口の採用したのは渡辺棋王などが採用するとにかく穴熊に囲う戦い方である。

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図2:25手目 先手、角頭を狙う

お互い穴熊に囲ったあと、先手は角頭を狙ってきた。穴熊だと普通は△2二銀とする手を「ハッチをしめる」といって重要な一手なのだが、このように角頭を狙われる展開になりそうな場合はハッチを閉じないのが良いのである。

ここで田口の次の一手は△5一銀。右の銀も穴熊に引きつけて、後手番らしく専守防衛からのカウンターを狙うのがプロの棋戦でも頻出の戦い方だ。

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図3:35手目 先手角交換拒否の▲6六歩

後手は4枚穴熊が完成しているのに対し、先手の金銀はバラバラである。ここで大駒交換が行われると玉の堅い後手の方が指せるため、▲6六歩という手は仕方ない。

ここで田口は△2二角という手を指した。これがハッチを閉めなかった効果がまさに出た手で、先手が▲3四銀と進めても△4四金で何手もかけて進めた銀が守り駒も剥がせず攻めが空振る。つまり頑張って3筋を攻めた先手の苦労を無力化している好手なのである。

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図4:57手目 出来なかった攻守の切り替え

先手は△2二角によって3筋攻略が難しくなった・・・と思いきや穴熊の要である玉の隣の桂を攻めに使うとんでもない攻めを見せてきた。しかし冷静に対処し、図4の局面は後手がよくなっている。

ここで△3五歩ならわかりやすく後手良しだった。金を取られようが3筋を攻め返して△3六桂と打って玉の側の銀を攻めれば後手玉が王手のかかりにくい形なので逆転も起きにくい展開になっていたと思う。

が、田口は△2四金と金を逃げてしまった。以後数手カウンターのチャンスがあったのに受けの手を指し続けてしまい、先手のパンチを食らってしまってあっさり逆転してしまった。専守防衛の序盤から攻めに切り替えるタイミングを見抜けるようにしたい。

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図5:81手目 先手有利になってから日和る

対局中はなんでこちらが不利になったかわからなかったのだが、攻めるときに攻めなかった罪の大きさを分かったのは今回のブログ作成での最大の収穫である。

ここで田口は▲3四歩と無理やり角の二段ロケットの道をこじ開ける手を警戒していた(激指先生最善手)。が、有利になると守りに入りたくなる人間心理というのは難儀なもので、相手はここで▲5四馬という手を指してきた。これは金を食いちぎるのが主目的ではなく△3六桂を防いだ守りの手である。

これは結論だけ言うと緩手なのだが、30秒将棋では相手の一番の狙いを消す手は相手のミスを誘う有力な手段ではある。田口は案の定何指せば良いかわからなくなり△2一桂と▲3四歩と指された時に指そうと思った手を指してしまった。これで先手優勢がはっきりした。

正着は△5二飛と回って馬取りにいくべきだった。馬で金を食いちぎる手が来れば△3六桂のカウンターの楽しみがあるし、引いたら引いたで馬を攻めながら△3六桂を狙えば良かったのである。

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図6:100手目 熱い勝ちの譲り合いの果て

先手が優勢になったにも拘らず、先手も先手で攻めるべきところで攻めずに桂馬取ってたりと緩手を指していたため局面は互角である。次の後手の狙いは△3六桂である。ここで激指先生は▲4八桂という強靭な受けの手を示してくれた。△3六桂を防ぎつつ飛車取りになる素晴らしい一手だと思う。

実戦は攻め合いの▲2五桂だったが、これが敗着だった。待ちに待った△3六桂がようやっと入った。対局中は受けの手がないので消去法的に指したので形勢判断ができていなかったが局後冷静に見ると相当優勢になっていることに気づいた。対局中に冷静な判断ができるようになりたい。

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図7:111手目 次の一手問題

図7の局面は後手勝ちの局面である。ここで次の一手で勝ちがはっきりする。

答えは△3七歩。取らないと△2八銀で詰みなので同玉の一手だが、△3三金と成桂を取った手が詰めろになっている。相手は△3三金を見て投了されたが、田口は不覚にも詰みを読みきれておらず、▲3一金と迫られたらどうしようなどと考えていたが、投了後見てみたら簡単な詰みで拍子抜けした。

本局はお互いに攻めるときに攻めなかったせいで形勢を損ねた対局だった。対局終了時は何とか穴熊の遠さが最後に活きたので大満足だったが、激指先生と検討すると反省だらけの対局だった。押し引きの感覚に重点を置いて今後将棋を指してみたいと思う。

 

7月3日の将棋

先日NHKの将棋番組で塚田九段(※1)の日常が紹介されたみたいで、自宅で将棋倶楽部24で遊ぶ事があるそうなのだが、なんとレートが3150なのだそうだ。

2000前後で一喜一憂している自分が馬鹿らしく思えてくるとてつもない数字だ。改めてプロ棋士の凄さを実感するとともに、自分にも伸び代はたくさんあるのだとポジティブに捉え、これから精進していきたい。

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図1:43手目 居飛穴+右桂の活用

今回田口は先手である。以前本ブログでも紹介した通り、相変わらず右桂を跳ねたがるのが田口の特徴であるが、相手はここからいきなり△5五歩と仕掛けてきた。

これはなんとなくだが、ありがたい仕掛けのように感じた。以下▲4六歩に対し、後手が△5四銀としたのが序盤の大きなミス。当たり前の▲4五桂が厳しく、早くも先手が大きなポイントを上げた。

 

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図2:57手目 相手劣勢からの恐るべき勝負術

57手目の▲5四銀という手は激指先生もニッコリの好手だ。次に▲4五銀と歩を払う手と▲6三銀成△同銀▲5三金の2つの狙いを秘めている。

が、ここで相手は△同金▲同歩△5二歩となけなしの歩を△5二に投資して受けてきた。守りの金が剥がれる+歩切れになる+飛車の横効きが止まるの三重苦の展開なので全く考えていなかった。そのためおそらく△5二歩の次の正着は▲5六銀だったのだが、▲4五歩と歩を払ってしまった。悪手というほどではないが、これは緩手だったと思う。次の△5五桂が後手の狙いだった。以下、▲7七金△4七桂成と攻めこんできた。四間飛車使いは居飛車穴熊を相手にするため中盤の力が強い印象がある。不利になっても勝負型に持ち込もうとする強さを感じた。

 

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図3:76手目 相手痛恨の見落とし(次の一手問題)

が、居飛車穴熊相手に序盤でミスをすると取り返すのは相当力がいることで、図3は例えば▲7八金引としても先手が優勢だと思われる。しかしここで決め手の一手がある。発見できるだろうか。

正解は▲3九金である。なんと相手の飛車がこれで詰んでしまったのである。以下、△2三飛▲4八金△2四飛▲5八金と進んだが、先手陣に相手の攻め駒が一切ない。先手勝勢だ。

 

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図4:84手目 目標にしている”じっと”の手

局面は相変わらず先手勝勢で、図4の局面では有力な候補手がいくつかある。当然飛車を打ち込むような攻めの手でも全く問題ないだろう。

が、ここで田口の指した手は▲7八金。直接的な意味は△5五角▲同銀△6五桂の時に金取りにならないよう予め逃げておいたということだが、2九にいる後手の龍が7九の金を睨んでいるので、7九の金を補強した意味もある。相手に攻めの余地を消す辛い手で、こういう手を指した方が攻め合うよりも逆転の余地がなくなり勝ちやすくなると思う。

 

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図5:93手目 相手に粘らせない寄せ

この形での美濃囲い崩しの手筋として▲6二歩という手はあるのだが、この局面に関してはそれより良い手があった。

▲8五桂が激指先生も最善手とした好手だったようだ。玉の逃げ道を塞ぐことによって、次の▲6二歩の狙いと▲6四歩の狙いが受けづらい。また、3七の角がいなくなると王手龍取りになるリスクがあるのも見逃せない点だ。受けるならば「敵の打ちたい場所に打て」の△6二歩しかなかったと思うが、相手も大して時間を使わず△5一香と指して▲6二歩となったところで相手は投了した。

相手の無理気味の仕掛けに乗じてリードし、中盤小ミスはありながらも▲3九金や▲7八金など、受けの好手でガッチリと勝ちまで持ってくという、まさに今の自分の理想とする勝ち方ができた。戦いが始まってから受けの手を指すのは正確な読みと勇気のいることだが、臆せずに指していければと思う。

 

※1 塚田泰明九段 攻め100%。昇天流と称される棋風で20代の頃はタイトル獲得、23歳で順位戦A級と輝かしい実績を誇る。しかしながら最近では順位戦はC級1組、竜王戦4組という位置にまで落ちている。将棋ファンからは落ち目と思われているベテラン棋士でさえ、将棋倶楽部24で指すとアマチュアとは比べ物にならないレートをたたき出せることに多くの将棋ファンが驚愕した。ちなみに塚田九段のレートから羽生名人のレートを推測すると3600超えになるとのことだ。