こんにちは!
海城バド部高1の出口です!
今回は、11/06(日)に行われた、新人大会の三回戦、四回戦の報告をいたします。
最初にここで、新人大会の仕組みについて書かせていただきます。まず、東京都が東ブロックと西ブロックの二つの予選に分けられ、その中で順位を決めます。次に、東と西のそれぞれベスト8と予選に出ていないシード校の四校、つまり計20校で決勝トーナメントが行われます。そして、その決勝トーナメントで勝ち進んだ上位二校が全国大会に出場できます。
ですから、今の海城は東ブロックのベスト32ということで、三回戦・四回戦で勝ち続ければ、ベスト8となり決勝トーナメントに進出できるのです。
今回も前回と同じく高1の馬と出口による報告です!
海城バドミントン部をどんな結末が待っているのでしょうか?!
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現在東京都東ブロックベスト32。三回戦で勝てば決勝トーナメント常連校の共栄学園と対戦できる。そうすれば勝っても負けても大変いい経験となるだろう。また、この日は海城OBの田口先輩、野口先輩、谷津先輩に応援に来ていただいており、負けるわけにはいかなかった。絶対に勝ち進みたい、そう思って臨んだ三回戦だった。
三回戦の対戦校は都立日比谷。
高校受験をした人で知らない人はいないだろう。都立高校の偏差値トップ校である。高校受験の熾烈な戦いを勝ち抜いてきた者たちがどのようなバドミントンをするのか。気になるものがあった。
基礎打ちを見ると、全体的にオーバーヘッドの指導が丁寧にされてきたのだろう、スウィートスポットに当たっていい音がしている。一筋縄ではいかない文武両道派ということだ。
海城の算段としてはD1・D2・S1で取ってしまうというものだった(D1:北/井上ペア D2:丸山/増山ペア S1:出口)。S2で清水、S3まで持ち込まれたなら北を出すという戦法である。
第一試合 D1
海城は会場に着くのが遅くなり、基礎打ちが十分にできていなかったのが影響したのか、出だしは鍵となる北のスマッシュが上手く乗らず、接戦を強いられた。しかし、中盤から終盤にかけては北/井上ペアの得意パターンに持っていけた場面もあり、1セット目を辛うじて先取。
1セット目のおかげで調子が出たのか、2セット目でやっと北のスマッシュが威力を取り戻し、井上のサービスもギリギリに決まり、有利にゲームを進めて2セット目も取る。
やはり海城はダブルスで勝負ができる。ならばD2も取っておきたい。そうして丸山/増山ペアはコートに入った。応援陣は前回の都立大崎戦の丸山/増山ペアの奮闘を思い出し、手ごわくてもきっと勝ってくれるだろうと期待していた。
第二試合 D2
安定して2セットで終わらせてしまうのがベストだった。しかし、やはりスロースターターなのか、自分たちのペースに持って行くところでミスをしたり、レシーブが雑になったりして、1セット目を取られてしまう。
2セット目は絶対に取られない。取られてはいけない。この状況は都立大崎戦に似ている。もう一度あの試合を、応援陣はそう願っていた。
2セット目、出だしから順調なわけではなかった。しかし、丸山/増山ペアはコンビネーションを取り戻し、ゲーム中盤から波にのる。丸山の好ショットや増山の前衛への駆け引きが上手く作用して2セット目を奪取。
次のセットで集中を切らさずに勝てるかが団体戦の勝敗に直接関わってくる。そんな3セット目だった。
3セット目は2セット目の勢いを消さずに安定してゲームを展開し、しっかりとショットを決め、21-15で完勝。都立大崎戦に続く熱い試合をまたもや制したのだ。
こうして海城はあと一つ取ればベスト16に勝ち上がり、共栄学園と対戦することができる状況となった。
第三試合 S1
つばさ総合戦第2セットで危ういゲームを繰り広げたのが頭によぎったのだろうか。「この前よりはいい試合してやるよ。」その言葉を残して出口はコートへ向かった。誰もが出口が勝ってくれてベスト16進出が決まる。そう思っていた。
1セット目、やはり基礎打ちが足りなかったのだろうか。出口の体がいつもと比べてあまりリズムに乗っておらず、動きが鈍いように見えた。
クリアを使って揺さぶろうにも相手がススッと入って上からショットを打たれ、ネット前に球を出そうともすぐに詰め寄られて失点してしまう。
このような出口は初めて見たかもしれない。正直いつもならもっといいショットが打てていると思ったが、それでも相手が上だった。揺さぶりがきかなかったのだ。
1セット目はミスも多発し、点差をつけられて失ってしまう。悔しそうな表情を浮かべる。
2セット目、気持ちを切り替えていいショットを打っていこう。そう思って臨んだゲームだった。
しかし、序盤からショットが甘くなったり、アウトも出てしまう。相手もしっかりと揺さぶりについてくる。そのプレッシャーに焦せらされ、もっといいショットを。もっといいものを。そう思ってミスが増えてしまう。結果、中盤に集中力が出てくるも相手にゲームを取られ、悔しくも敗戦。
出口が負けてしまう。それほどシングルス層が厚いということである。正直ダブルスの北が務めるS3までは持ち込まれたくない。
第四試合 S2
海城のS2は部長の清水。誰よりも重いものを背負ってコートに立った。相手はD1と兼ねているが、清水なら勝てると考えていた。
1セット目の前半は清水特有のフェイントで、相手を動かしながら点を取るが、後半は相手の身長を生かした打点の高いスマッシュで連続得点を取られ、そのセットは落としてしまう。
実はここで、清水にアクシデントが起きていた。ゲーム間のインターバルで、右足のふくらはぎに痛みを感じていると言うのだ。1セット目の後半から動きが遅いのは感じていたが、まさか怪我をしているとは考えていなかった。
2セット目はそのふくらはぎの痛みにより、清水は出だしから自分のラリーができない。逆に相手は1セット目の勢いそのままに、サイドへの鋭角スマッシュを次々と決める。流れを止められないまま大差をつけられ、S2は日比谷が勝った。
この時点では、流れは完全に日比谷だった。声援もいっそう強くなっている。精神的な柱である部長の清水が負け、海城に重いムードがながれる。しかし、諦めているかというと、まだそうではない。なぜならS3が北だからだ。
第五試合 S3
「救世主になろうと思った。」と後に語った北は1セット目から飛ばしていく。北の代名詞、左からくり出す強烈なスマッシュに相手は一歩も動けない。しかし、日比谷も試合巧者だった。スマッシュを打たれないようにゲームを組み立て、北のミスを誘発する。北も力が入りすぎていて、1セットは僅差で取られる。
2セット目は、1セットを取って安心したのか、序盤から日比谷が守りに入る。それを見て北が果敢に攻め込み、六点差をつけてインターバルへ。後半もその点差を守り、2セット目は北の手に渡る。
勝負の3セット目は、互いに一歩も譲らない試合となる。日比谷は北にスマッシュを打たせないように試合を構築し、北も甘い球が来たら決めに行き、厳しい球であればきちんと奥まで上げる。なんとか北の一点リードでインターバルを迎える。3セット目の後半も北が試合をリードする。しかし後半に入り、北のスマッシュが取られることが多くなる。体力の限界が近づいてきていた。17点目を先に取ったのは北だったが、そこからあっという間に逆転され、20:18になる。渾身の北のスマッシュがサイドラインを割り、ついに、この団体戦の軍配は日比谷に上がる。
日比谷は歓喜に満ち、海城は全員がうなだれる。悔しすぎる敗戦だった。
その後、試合後の審判を海城がやっている時に、四回戦目の日比谷vs共栄学園の試合を別のコートで行っていた。試合は、全ての試合を共栄学園がストレートで勝ち、3:0の完勝で試合を決めていた。
東京都決勝トーナメントへの道は、まだまだ険しかった。
<三回戦>…海城●2-3○都立日比谷 |
D1
|
北 |
2
|
21:17 |
0
|
稲原 |
井上 |
21:15 |
本多 |
|
|
|
D2
|
増山 |
2
|
16:21 |
1
|
鴨田 |
丸山 |
21:18 |
山本 |
|
21:14 |
|
S1
|
出口 |
0 |
16:21 |
2
|
多田 |
|
11:21 |
|
|
|
|
S2
|
清水 |
0
|
13:21 |
2
|
稲原 |
|
8:21 |
|
|
|
|
S3
|
北 |
1
|
18:21 |
2
|
八木橋 |
|
21:17 |
|
|
18:21 |
|
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ということで、新人大会で海城は残念ながら、東京都東ブロックベスト32止まりでした。
しかし、今大会は負けてはしまいましたが、来てくださったOBさんからいただいた色々なアドバイスにより、いつも以上に様々なことを学べる大会となりました。本当にありがとうございました。
この敗戦を糧にして、これからも練習していきますので、よろしくお願いします!
(高1馬、出口)