数字で見る野球 その5

ハマスタにて横浜対日ハム戦を観戦してきた。試合は行き詰まる投手戦になり、9回表に失点してガッカリするも9回裏の2アウトからの筒香選手の劇的な同点ホームランには感動した。試合は惜しくも敗れたが、充実した内容のゲームで大満足のハマスタ初観戦となった。

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写真1: 3塁側から見た試合直後のバックネット裏

写真1は試合直後に田口が撮影したものである。まだ18時ちょっと過ぎなので空席が多いが、最終的には満席に近いくらいにまで観客で埋まっていく。

写真1の赤枠で囲った部分は恐らくだが、Trackman社のstatcastというレーダーシステムだ。これによってボールの速度、バッターのスイングスピード、ボールの落下地点までの守備の位置、守備の打球反応などなど、ありとあらゆるデータがわかってしまう。メジャーリーグでは全30球団の本拠地全てに設置されており、視聴者もそのデータを見ることが出来る。下のリンクはMLBのサイトによるstatcastの紹介動画である。

http://m.mlb.com/video/topic/73955164/v81547683/the-history-and-technology-of-mlbcom-statcast

日本でもこのレーダーシステムの導入は進んでいる。一番最初に導入したのは楽天で、DeNAも2015年の6月に導入されたとのことだ。日本球界ではstatcastの映像はメジャーのように一般の視聴者が見ることはできない。早く誰でも見られるようになってほしいものだ。

さて、このstatcastの効果の程だが、導入後のDeNAを例に取ると如実に効果が出ているように思う。

まず投球の成績だが、その2で紹介したFIPを応用した指標であるtRAという指標で、2015年シーズンでは5位だったが2016年シーズンでは6月20日現在なんと12球団1の成績を誇っている。

また特筆すべきは守備の指標で、2015年は楽天に次ぐワースト2位(チームUZRは-49.6)だが、今年は6月20日現在4位(チームUZRは+11.5)まで改善している。(ただ、打撃指標は相変わらず最下位のままだが笑)

楽天やソフトバンクなど他の球団を見ても、どうやら自分たちのプレーを数値化して見ることは自身のプレー技術の向上に大きく寄与するようだ。プレーを数値化する技術が進んだことで野球が進化している、今はその進化の途上にあるのかもしれない。(個人的には交流戦でセ・リーグがパ・リーグに勝てないのはセ・リーグの球団が保守的な球団が多くこの進化についていけていないことにあるのではないかと思っている。)

・・・とりあえず野球のセイバーメトリクスに関する投稿は今回で一区切りにして、次回以降は「数字で考えるバドミントン」と銘打って、野球にもたらされた進化からバドミントンにも今後訪れるであろう進化を推測(という名の妄想)して楽しもうと思う。今回の野球の内容は反応を見る限りだと、難しすぎたのかもしれない。次回以降のバドミントン編では海城や戸山の中高生が読んでためになるような内容にしたいと考えている。

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