まずは下の表1,表2を見てもらいたい。
表1:全く互角の相手との点数分布
表2:1点ハンデ(≒サーブミス)を与えた時の点数分布
表1では全く同じ得点力を持つ(得点する確率が同じ)相手同士で21点マッチを行った場合の点数分布である。
表2では全く同じ得点力を持つ相手に1点ハンデを与えた時の点数分布である。
当たり前の話だが、全く同じ得点力を持つ物同士で対戦を行ったら21点マッチの勝負でも勝率は50%である。
ところが、1点ハンデを与えただけで勝率は43.7%まで下がる。50%→43.7%なので実に12.6%勝率が下がることになる。(余談だが、6.3%ではないことに注意。「50%から43.7%まで6.3『ポイント』下がる」という言い方なら正しい)
ダブルスの場合、1セットあたりペア合計で21回サーブを打たないと勝てないため一人あたり10回程度サーブ機会が回ってくることになる。そこで一人のプレイヤーのサーブ成功率が80%の場合、10回中2回サーブをミスすることになる。つまり2点も相手にハンデを与えていることになるのだ。
一方、サーブ成功率が90%まで上がったらどうだろう。サーブミスが10回のサーブ機会のうち1回になるので与えるハンデが1点減る。つまり「サーブ成功率が10%上がれば勝率も10%上がる」ということである。格言として是非海城バド部の部訓にしてほしい。
まして、サーブの精度によってサーブのラリーの優劣も決まることが多いことを考えるとサーブの優劣で試合の勝敗が決まっている試合も少なくないのである。
今回は数字を用いてサービスの重要性を説明した。次回は配球の話をしようと思う。